やりたかったこと

11月も半分を過ぎ、朝晩寒くなりました。
霜も降りるようになり、うっかり外に出していたオリヅルランが凍みてしまい葉っぱがぐったりしてしまいました。娘がせっかくもらってきて大きくしたのに残念です。でも根はまだ生きているようなのでまた来年まで頑張ってみます。

先日散歩していて山に生えているくるみの木が実を落としているのを見つけました。オニグルミの小さくて硬い殻の実です。

実家の宮城ではお餅のバリエーションで「くるみ餅」がありました。トロッとした甘いくるみの餡の中に餅を入れて食べます。宮城の餅は「ずんだ餅」が有名ですが、くるみ餅も不動の人気餅です。私は一番おいしい餅だと思っています。

全国でくるみの木は植えられているので決して珍しい食べ物ではないはずですが、以前住んでいた岡山の人も、信州の人にも、くるみ餅の食べ方バリエーションにはなかったと思います。

自分の小さい頃に実家にもくるみの木があり、秋に落ちたくるみを父が金槌で割って実を取り出して、それを餅に絡めて食べていました。
地元を出てから20年以上。おそらく宮城の味のくるみ餅は食べていないと思います。和菓子として販売されているくるみ餅を食べたことはあるかもしれませんが、手作りと売り物はどうしても味が違うのです。これはずんだ餅にも言えますが、手作りの味がどうしても食べたい。

積年の思いが募り、今回くるみを沢山拾う事が出来たので頑張ります。

くるみ 半割

まずはくるみを割る。 鑿があるので手早く割ろうと思いましたが、ちいさくてころころ転がるしピッタリくっついている割れ目をめがけて割るのは結構難しかったです。

そして実ですが思ったよりもなかなか取れてくれない。竹串でほじって少しずつ実をかきだして、なんとかボウルに半分ほど集まりました。

くるみの実

殻のかけらが落ちないように気を使いながらここまで2時間近く。

今度はすりこぎで細かくすりつぶします。

くるみをすりつぶす

子どもの離乳食用のミニすりこぎがあったのでこれでゴリゴリと。娘にも手伝ってもらいましたが、それでもなかなか滑らかなところまでできません。
家にブレンダーミルがあるのでそれで行うという事に。この辺りは妻の方が経験ありでした。

少しずつお湯と砂糖と少しのみそを加えてトロトロにして、あとは餅を投入して完成です。

くるみ餅

味は?もちろん最高。
子どもたちはというと「口に合わない…」とほとんど食べず。娘はむしろ納豆餅を好んで食べました。 息子はものすごい食わず嫌いなのでまるで食べず、一人でご飯を食べていました…。

結局くるみ餅は親の私たちだけが食することに。生まれが関係ないはずですが、宮城で小さい頃から食べなれている自分たちだけが懐かしくおいしい食べ物としていただきました。

量としては大きめのボウル一杯のくるみは十分すぎるほどでした。非常に手間がかかる作業でしたが、この美味しさはプライスレスです。
また作るかと言われたらちょっと即答できませんが、そうしないとたどり着けない味かなと思います。

ようやく小さな「やりたかったこと」ができました。

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