そこにある それに触れる 。土からうまれ 土に還る。
かたちあるものは いつか朽ち果てる それは美しいこと。
あたたかなものを作りたいと思っています。
長野県・松本市で木工をしています。一人工房です。
わたしは木工、妻は工房の手伝いや布小物の制作をしています。
ふたりとも、ふるさとは東北の宮城県です。
結婚した時に新婚キャンプ旅行として長野県を泊まり歩きました。
上高地や乗鞍・美ヶ原・安曇野…と行きめぐるうちに信州が好きになり、思い切って引っ越してきました。これが松本暮らしの始まりです。
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最初は浅間温泉のお風呂のない借家で、近所の共同浴場に入りに行きました。ひなびた良い感じの温泉です(でも湯温が46度!1分も入れません)。
毎日北アルプスを眺めているうちに山登りをはじめました。
小さな日帰り登山からはじめて、穂高や白馬にも登りました。
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これまで10年ほど、介護の現場で仕事をしてきました。
そのうちに子どもができましたが、生まれてから発達障害(自閉症)が分かり、仕事を調整してなるべく家族と過ごせる時間を多く持ちたいと思ってこの仕事を始めました。
大変な時もありますが、ものづくりの仕事を始めることができてとても嬉しいです。
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長野県はものづくりが盛んな場所です。
各地の伝統工芸や松本民芸家具、国内最大級のクラフトフェアもあります。いろいろな作家の作品を扱うショップも多く、私も刺激を受けました。
木工は独学ですが実家が農家なので、必要なものをつくる事や自然とともに生活することが普通でした。家にあった何十年と使われた道具は使い込まれた跡があり、優しい手触りがとても好きです。
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どうして木に惹かれるのかと考えることがあります。
人も、モノも、形あるものは必ずいつか朽ち果てます。でも、存在が消えていくまでの間、時を重ねて味わいが出てくるもの、愛着を持てるものがあるとしたら、それは嬉しい事ではないでしょうか。
使い捨ての時代ですが、エイジングの魅力があるものに惹かれます。
そんな、味わい深いもの、共にあると気持ちが元気になるものをお届けしたいと思っています。
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メインの制作は表札ですが、ちいさな木製品をつくるのもとても好きです。
上手く言えませんが、木の手触りは「自分」という気がします。プラスチックや金属は「自分ではない」という感じでしょうか。生き物だったもの、という繋がりを感じます。
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「みつより」の意味ですが、古い本の中に「みつよりの綱は切れない」という言葉があり、そこから引用しました。
家族三人で糸を撚り合わせるように、補い合いながら生きていく、そんな意味を込めています。
2016年に娘が生まれ、4つ撚りの綱になりました。怒ったりがっかりしたり、忙しい毎日ですが切れることのない綱を作り続けたいと思います。
2020年の春、ねこを拾って飼う事になりました。3匹兄弟でしたが1匹はお友達の家に。家の周りを元気に遊びまわっています。
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2024年。
今年も半年たってしまいました。緩やかにしか物事は変わらないようです。それでも進みたい方向へちょっとずつ舵をきっていければと思います。
2015年秋。息子と。
2019年 子供達。
2022年 ひま よか
2022年・冬 考古博物館にて
2024年・春 国営アルプスあずみの公園で
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2023年1月31日
みつより舎 渋谷洋介
390-0221
長野県松本市大字里山辺893-2