雨ざらし試験 1か月
先月に当工房で使用しているオイル塗料と塗膜塗料・ウッドスキンコートの曝露試験(雨ざらし試験)を始めました。
使用する主な木材・または手持ちの木材おおよそ20種類。雨ざらし環境と軒下環境の2つ分を板に取り付けて置いています。
1か月が経過し、その変化をレポートします。
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この一か月は雨が数回、しかも夜の雨が朝に凍っているという事がありました。さすがに氷はあまり良くないです。水は凍ると膨張しますので、塗膜には良いことがありません。
ただ全体的に見て、紫外線による色合いの変化がそれぞれ出てきました。
塗膜塗料で仕上げた木材では、退色が少し見られていますがおおよそ変化がないのに対し、オイル仕上げでは白色系の木材は黄色~飴色に変化し、またバラ科の木材は赤褐色に色合いが深まっています。
また針葉樹などの木材では、木目が浮き立つようにはっきりと色合いがついてきているのも特徴です。
それぞれの樹種の特徴がよく見られます。
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最初は軒下環境の写真です。
写真右側が塗膜塗料、左側がオイル仕上げです。
まず木材を取り付けているSPF材、これは松ですが、じんわりと黄色く焼けてきました。このように白色系の木材はだいたい日に焼けて黄色くなってきます。
一番下がメイプル。塗膜塗料はそれほど変化なく、オイル仕上げにした方は飴色になってきています。
写真中央はブラックチェリー。特にオイル仕上げは赤褐色の良い色合いに変化してきています。ブラックチェリーもバラ科の広葉樹です。
上の木はナラです。こちらのオイル仕上げも飴色になってきています。
次の写真。
中央の木はシウリ桜。これもバラ科広葉樹です。こんなに色合いが変化します。写真ではちょっと分かりにくいですが、木目が美しく際立っています。桜は日本人になじみが深いですが、木材としても好まれるものだと思います。
下がホワイトオーク。オイル仕上げと塗膜仕上げの色合いの違いが出てきています。
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次にあまざらしのデッキに置いている木材です。
上が塗膜塗料・下がオイル仕上げです。
基本的にはまだ軒下環境の木材とは差がありません。
中央の深緑の木材は神代楡です。
オイル仕上げの方はさらに色合いが深まりました。
ただ木の色がベースの木材にしみ出しているのが分かります。濃い色の木材では、樹種によって色が染みだすものがあるようです。
ちなみに神代楡の左がタモ、右が山桜です。
こちらは針葉樹の木材です。
左から米杉、イチイ、サイプレス、檜、秋田杉です。
おしなべてオイル仕上げは色合いが濃くなり、また木目がはっきりしてきました。
檜は塗膜塗料での白さがはっきりしてきました。
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お家のつくりや外壁などとの兼ね合いで、白い表札をご希望の方もいらっしゃいます。
これまでの経験や今回の試験の経過をみても、白色系の木材を塗膜塗料で仕上げた場合は、その白さは保たれています。 日に焼けるのはごく自然の作用ですが、白いままの色合いで長く使いたいという場合は塗膜塗料という選択肢でもよいですね。
あとは雨ざらしの環境下でどうなっていくのか、またレポートしたいと思います。