表札のメンテナンス方法
自宅の表札が私の作る表札第一号でしたが、そろそろ1年が経過しました。少しくたびれてきましたので、メンテナンス方法の参考も兼ねまして掲載したいと思います。 ホームページ内のメンテナンスのページにも同様に載せる予定です。
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まず私の表札を設置している場所ですが、軒下という事になりますが雨がふったらまず当たる場所です。 半日以上は太陽にも照らされ、紫外線はたっぷりでした。環境的にはわるいというか、厳しい場所だと思います。
これがその写真です。ご購入者には時々拭いたり掃除してやってください、と伝えていますが私は1年間何もしていませんでした。まだらに雨の跡も見えますし、文字の中には蜘蛛の巣が張っていたりとみっともない状況です。
全体的に表面のオイル分がなくなり、ガサガサになっています。色味も全体的に退色しているのも分かります。
チェーンで柱にくくりつけているので、外して工房の中で作業します。
改めて眺めると、ブログに載せるのが恥ずかしいような作りです。やはりこの頃と比べると少しは上達したんだという事が分かります。
外すことができるので、ただオイルを塗るよりも全体をやすりがけしてからオイルを塗ろうと思います。
表札を張り付けて取れない方は、やすりをかけるのが大変でしたら行わなくてもいいかと思います。
まずはぞうきんなど固く絞った布で汚れを落とします。狭い場所のゴミには綿棒なども使えます。ベビー綿棒があればさらに便利です。
汚れ落としの次はやすりかけです。
私は通常600番のやすりで仕上げています。今回のメンテナンスでも600番を使っています。ホームセンターで100円くらいです。
細かな部分をやすりかけするために、両面テープでアイスの棒に貼ってやすりをかけています。意外と便利です。
ざっとやすりをかけたらブラシなどできれいにホコリを払い、今度はオイルを塗布します。
使う道具はウエス(布)、さっきのアイスの棒、綿棒、拭き上げ用の布、新聞紙。手を汚したくない方は使い捨てのビニール手袋など。
オイルはペンキなどより塗りむらが出にくいので、それほど緊張しなくても大丈夫です。
私は細かいところから塗るようにしています。
このとき綿棒を使います。綿棒も入らないような狭い場所には、紙の切れ端を細く折ってオイルを塗っています。
細かい部分が終わったら大きい部分に塗っていきます。
塗る前と塗った後の色の違いが分かると思います。
ここで気づいた点。
私は表札を作るときはオイルを塗ってから取り付けているので何とも思わなかったのですが、メンテナンス時は浮き文字にしているピンなどが邪魔でなかなか塗りにくいようです。
塗りムラがないように、オイルを含んだウエスを棒で横から塗りこんだり、綿棒をまげて細かい部分に届くようにしたりと工夫をしながら見える部分には全部オイルを行き渡らせます。
角度を変えて確認します。意外と塗れていない場所があります。
光の反射でオイルの多い部分がわかりますので、余分なオイルをふき取ります。
これも手間ですが大事です。暑い夏の時期は乾燥も早いですので、早めにふき取った方が無難です。
これでひと通り作業は終わりであとは乾燥させるだけです。
私はすぐ元の柱に取り付けました。
いかがでしょうか?
全体的にしっとりとした色に戻り、いい感じです。やすりもかけたので表面がつやつやしています。
ウォルナットは少し色が淡くなりますが、独特の雰囲気は保たれています。
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このブログの第二回目の記事に、最初に取り付けた時の写真があります。光の加減などありますが、おおよそ1年間経過するとどうなるかの変化を見ることができます。
この作業でざっと40分くらいでした。
面倒と思う方もいると思いますが、私はこの作業を通してさらに愛着が沸きました。きっと購入された方々もそう思っていただけるのでは?と思っています。
現在はメンテナンス用のオイルをご注文の方々に小分け販売をしていますが、お持ちでない方でもメンテナンス時は他のオイルで代用されたらと思います。
クルミをつぶしたクルミオイルや、食用の荏胡麻(えごま)油ありますよね。あれでもいいという話です。普通のサラダ油はずっとべとつくのでダメみたいです。 揮発性のあるものがいいようです。
以上がメンテナンス方法です。
くれぐれも頻繁なオイル塗布はしないようにしてくださいね。木が吸い込まないと表面でべとついてしまいます。表面が乾燥してるな、と感じた時でいいと思います。
ぜひ失敗を恐れずやってみてください!
きっとさらにお気に入りになると思いますよ。
※メンテナンスオイルに関しては揮発性が高いので、使用した布は水にさらしてから廃棄してください。自然発火の危険があるそうです。