糸鋸盤の集塵システム

個人の小さな工房で木工をしている人達は、加工する際の粉じん対策をどうするかが悩みの種だと思います。

私も糸鋸盤を使用すると決めたとき、いろいろ先人たちの知恵をネットで調べました。

大きな集塵機を設置できるスペースもないため、自作のコンパクトな集塵機を制作しました。しかも、一応サイクロンです。
自作集塵機

いろいろ自作の集塵システムやサイクロンを見ましたが、共通しているのは蓋つきポリバケツを使用し、集めた木くずを回転させてゴミに遠心力をかけながら重力でバケツの下に集める、という事だと思いました。

自作をされている方でよくあるのは、バケツの上にカラーコーンをひっくり返して設置し、そこでサイクロン気流を起こすというものでしたが、一方で市販品でバケツタイプのものもあり(構造は分かりませんでしたが)、もしかして必ずしも逆三角錐のサイクロン構造は必要ないのでは?という仮定で集塵機を作ってみました。

Amazonで蓋つきポリバケツを購入し、中央部に掃除機を取り付ける穴、端にごみの吸い込み口用穴の二つを開け、内部にはサイクロン気流を起こすように部品を取り付け、内部で起きる摩擦でごみが下に落ちるように設計?しました。

結果から言いますと、割に使える集塵機となっています。

取り付けている掃除機がサイクロンなので、サイクロンでサイクロン集塵機を動かしているという訳です。

欠点として、吸い込んだ木くずの細かい粉じんが掃除機にまで入ってくるため、時々掃除機の集塵フィルターの掃除をしなければいけない事と、集塵するパイプの中継地点のカーブがきつくて時々ごみが詰まってしまう事です。

掃除機にまで粉じんが入り込むのは、もしかしてポリバケツの長さ(高さ)かもしれません。ほかの方は縦に2つくっつけているので、掃除機の吸い込み口とごみの集まる場所まで距離があり、巻き上がりの塵が吸い込まれにくいと考えます。

でも掃除機が詰まるというのは、微細なごみも外にもらしていない事になる訳で、良い事かなと。

またごみの吸い込み口の形状も、スムーズな気流を起こすように設計する方も多いですが、私は洗濯機のL字ノズルを使ったので確かにカーブがきついです。
ごみの中に2~3cmの木片があると、それがつまって木くずも詰まってしまう、という訳です。でもそうしょっちゅう起きる現象でもないので、これも良しとしています。

集塵ノズルは二股をつかって2本出していて、1本は糸鋸のテーブル下に設置しています。薄いコンパネとネオジウム磁石を使用し、下からの木くずは9割くらいは吸い込んでくれています。これはネットで公開しているものを参考にして作りましたが、とても役立っています。これがなかったら粉だらけの工房になってしまいます。
テーブル下の集塵

もう1本の集塵パイプは、テーブル周りのごみ集めに使ったり、サンダーの集塵口に繋げたりなど役立ちます。

そのほかに、部屋の窓に換気扇を設置したので、空気中の粉じんは外に強制排気されています。これで何とか工房の清潔は確保しているつもりです。

地味な話題とシステムですが、設備が整っていると効率的で気持ちの良い仕事になるはずなので、初めに一生懸命調べて作ってみました。

必要に応じてまた改良を続けたいと思います。

コメント


認証コード6788

コメントは管理者の承認後に表示されます。