2015.07.28
カテゴリ:制作風景
表札制作 その2
前回からの続きです。
数ある表札の中でも珍しい、そしてインパクト大の浮き文字仕上げの制作風景をご紹介します。
一つ一つの切文字に取り付けるステンレスピン用の穴を開けたら、接着剤をつけたピンを取り付けます。
あらかじめドリルで掘る深さを決めてあるので、根元までギューッと入れて乾燥させます。
ここからが難しい作業のひとつです。
表札板に張り付けていた、配置する文字の上に実際に切文字を置いて、ステンレスピンの入る穴を開けていきます。
この時、ちょっとでも穴がずれると文字が傾いてしまったり、切文字に歪みが生じて破損に繋がってしまいます。
ピンひとつの文字は楽ですが、3つ・4つとなると1mmのずれでもうまくいきません。緊張した時間です。
全部の文字の穴あけ作業が終わったら、貼っていた文字の紙をはがし、穴にピンをはめ込んでいきます。その際、小さなパーツの向きなどよく注意しながらまたギューッと上から押します。穴あけは全部同じ深さなので、すべての文字の高さが同じになります。
この表札の漢字は さんずい など、点が多かったのでけっこうな数のピンを使用しました。
全部取り付けまして、完成です。
今回はメープルの表札板24cm×10cmにウォルナットの切文字、5mmの浮き文字加工をして取りつけました。
日本語のフォントはこのように違う樹種を使用するのもありですね。墨で書いたような雰囲気が出ます。
ぜひ皆さんも参考にして下さい。