岡大入院記6 思わぬ試練

今年もあと数えるばかり。岡山も朝晩は冷え込むようになりました。
お借りしている家には、これまたお借りしたファンヒーターが一つあり、大変重宝しています。さすがにこれがないと厳しいです。

先週の木曜に子どもの心臓手術が終わりました。
予後の回復はとても順調なようです。血中酸素濃度もマスクをつけずに90台を保っています。
でも、子どもにとっての思わぬ試練が3つありました。

一つは退屈。

手術当日を含めて4日間、CCUという集中治療室に入っていました。
20床くらいはある大きなフロアの中の個室にいました。

術後の二日間はさすがに表情が乏しく体の動きも少なかったので、まだまだ大手術の大きさを感じていました。しかし三日目となると、本人もだいぶ退屈をもて余してきました。

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これは昨日(28日)の様子。だいぶ管がとれて自由になりましたが、退屈と戦っています。胸に手術の跡が見えます。

たくさんの大事な管が繋がれているし、手術の傷口は胸に15cmほど縫われています。親は恐る恐る触るのに、子どもは意識もせず向きを変えたり座ったり立とうとしたり。鎮痛剤が入っているとはいえ、痛くないのでしょうか?
限られたおもちゃとiPadとDVDで時間をやり過ごしています。

二つ目は水分制限。

これまで手術前は脱水が危険だったため、親も水分をたくさん飲ませるよう意識していました。子どももジュース大好きです。
しかし手術後は心臓への負担を減らすために、一時的に厳しく水分制限が行われます。
これが本人大変でした。
徐々に量が増えていますが、最初は喉の渇きを癒せる量ではなく、「くっく~(ジュース)」と泣きながら訴えていました。

水分は食事全体も含めたトータルなので、ジュースだけではなくエネルギーになるものを食べさせたいのですが、本人は喉が渇くからジュースをくれと食事を受け付けなかったり。
苦肉の策でシリンジ(注射器みたいなもの)でゼリーを吸い込み、トロトロにさせてジュースを少し混ぜて、シリンジからそのまま飲ませたりしました。んっ?と変な表情をしながらも我慢して飲んでました。

三つ目は母親との夜の別れ。

集中治療室は親の付き添いができず、面会時間が決まっています。
なかなか寝てくれないため、夜の別れは母子ともに辛い別れのようです。泣いて訴える声を背中に部屋を後にしなければなりません。
翌日会いに行くと、姿を見てはまず涙。

夜にお母さんが帰ってしまうというのが分かると、夕飯時が落ち着かなくなりました。時々思い出したように泣いたり、母親の手を離さなかったり、少し姿が見えないと不安そうに探したり。お父さんはいてもいない存在です。

画像の説明
母親と手を恋人繋ぎして遊んでいます。二人にジェラシーです。

現在は一般病棟の前段階のPICUという治療室にいます。ここも母子同伴はできないため、涙の別れが続いています。あと数日で一般病棟に行けそうです。そしたらまた付き添いが可能になります。

子どもにとっては、手術そのものより手術後の試練が辛そうです。傷を痛がる素振りもありません。こうやって回復して行くのでしょう。

あともう一踏ん張りです。

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