新作紹介 正方形の表札
暑い夏の時期、家の塀と道路のアスファルトの隙間にある10cmくらいの狭い土のスペースがあって、そこにコスモスが生えていました。
今年の猛暑と少ない雨によって、コスモスは雑草に追いやられてわずかな土の水分もとられてしまい、葉が茶色く枯れだしていました。
なんだかかわいそうで、ときどき水をかけに行っていましたが、なんと今はワサワサと道路にせり出すまでに繁栄しています。
車で家に出入りするたび、ミラーにばさばさとぶつかるので、なんだかちょっと困っています。夏の恩をアダで返されているような。でも花に罪はないですね。ただ元気に成長できただけ。
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ここ2・3日の間に、3つの表札が完成しました。
簡単にできるから作れたわけではなく、ただ単に材料が足りなくて、入荷するのを待っていただけです。
依頼があった2つの表札は、依頼主に写真アップの有無を聞いていなかったのでまだ掲載しませんが、スタンダードなサイズのフレームありとなしのタイプでした。
まだまだ自分の中でパーフェクトとまではいきませんが、うんうんよしいいだろう、というレベルではないかと思っています。
そしてもう一つ制作したのが、今回のタイトルである正方形の表札です。
目立たせるために大きめの写真にしました。
ポイントは、ベースのプレートに文字を直接切り抜き、浮き文字をそこに加えた立体的な表札としたことです。
一辺が12センチ角の正方形で、手に取ると結構小振りです。
私的には一戸建てのお宅なら控えめに表札を取り付けたい方、あとアパートやマンションでのおしゃれな表札を取り付けたい方に提案したいです。
取り付け方に関してはいずれページを作る予定ですが、裏に強力マグネットを取り付けて鉄のドアに直接くっつけてもいいと思います。
浮き文字の浮き幅は、通常5mmにしている所を3mmにしました。小さい表札なので、浮き幅が大きいとちょっと一体感に欠けるかなと思って。実際作ったら3mmで正解でした。
文字を直接接着してもいいんですが、やっぱり浮き文字独特の雰囲気は削れないなと。
この表札は、とあるレストランの看板にインスパイア?されて制作しました。素敵だなあと思ったので、個人の家の表札にも応用できないかと思って。
自分もそうでしたが表札は現代の私たちにとって、必ず必要なものとか、なくてはならないものの順位ではだいぶ下だと思います。 それにありきたりのモノを作ってもらうなら、別になくてもいいやと思っていました。しかも借家暮らしなら、なおさらです。
その一方で、素敵な表札を見かけると、「ああ、良い表札だな。自分も欲しいな」と思います。一年前までは、自分が表札をつくる事など思ってもいませんでした。
でも今、こうしていくつも作っていると、その頃の気持ちが作る側の原動力となっている事に気付きます。
きっと自分と同じように、素敵なものと出会えたら嬉しくなる・欲しくなるという人は多いと思います。
そんなお客様の気持ちをさらに上回るような素敵なものを作りたいと、一生懸命に手作りしています。
小さな表札であっても、そこにある単なる木材に工夫やエネルギーや努力を加えることで、ながく価値あるものに変化させられたらそれは素晴らしいことだなあと思う訳です。
機械製品ではない、人の手が掛かりまくった表札は存在感が違います。ぜひ多くの方に知ってもらいたいと思います。
次第に熱弁をふるってしまいました。
木製表札のページにアップしていますので、ご興味ある方はぜひご覧ください。
多くの方に知ってほしいので、年内は注文看板を除いたすべての商品を2割引きのセール中です。割り引いた分はぜひ宣伝をお願いします(笑)。